今日は2月11日。
世間はコロナのワクチンとオリンピックに絡む話題で覆われているが、
他方で大学受験も静かに真っ最中であり、
特に国立大学を受験する諸君は出願が終わり、
二次試験に向けた最後の追い込みに全力を注いでいるところである。
一方、毎年のことながら、来年に向けて動きはじめる受験生がいる。
もちろんそれは、残念ながら今年は早くの段階で断念し、
先を見据えてのスタートという諸君である。
彼らは自分の置かれている状況、位置を理解しているから、
少しでも早く準備を開始しようとGHSを訪ねてくる。
今年は特にもうすでに数名の生徒がGHSで学習を開始している。
自習室を
二次試験を目指して頑張っている生徒と
来年を見据えて学習をスタートした新しい生徒が共有する、
この時期ならではの光景である。
前者は今年一年の学習の蓄積をもって難問に取り組む、凛々しく、頼もしい姿であり、
後者はGHSではじめて知る学ぶ楽しさ、今年一年への新鮮な意欲に満ちた姿である。
GHSは小さいながら、東京だけでなく、地方から少なからずやってくる。
聞きなれない方言やイントネーションが新鮮であり、
言葉に限らず、まなざし、挙措を含めた全体として彼らが放つ何かに、
何とも言えない豊かさ、味わいを感じて温かい気持ちになる。
これが文化というものなのであろう。
これが人間の豊かさの感性的答えなのだろうと思う。
現今、ことさらにダイバーシティ(多様性)が取り上げられる。
近年の交通・通信の発達がこの多様性を失わせて
画一化に向かわせる作用をすることを危惧してであろうが、
しかし、この豊かさを皆が味わうならば、
人間はそれぞれがそれぞれであることを誇りに、歴史を進めていけるはずである。
今年も全国からいろいろな若者が新しい風を運んでくることだろう。
今から楽しみである。