今日で今年度が終わりとなる。
今シ-ズンの大学入試も今日で終わりである。
先週GHSの女子生徒がある私大医学部の繰り上げ合格の報を受け取った。
もうあきらめかけて来年の受験に思いをはせていた矢先である。
それはもう、泣くまいことか・・・。
受験というのは人間の感情をもてあそんでくれる冷徹な相手でもある。
彼女は2浪目でGHSに来たのだが、今年2回大泣きした。
一度目は一次合格のときである。
はじめて「合格」の報に接した嬉しさに人目もはばからず号泣したことである。
昨年何度「不合格」の報に虐げられてきたことか。
それだけにいっそう感極まったのである。
しかし、一次合格は合格にあらず。
なかなかに繰り上げ合格が回ってこない。
またしばし憂鬱を抱えて悶々とする日々を強いられる。
一人自習室で歯を食いしばり
黙々と後期のラストチャンスに向けて勉強する彼女の姿が目に焼き付いている。
そうして3月も後半、諦めかけた矢先の突然の吉報である。
受験というのは本当に心がいたぶられる。
しかし人間生きている以上、
辛いこと、悲しいことを避けて通ることはできない。
それをじっとこらえる踏ん張り力こそ、人生には必要であり、
それは経験でしか培っていくことはできない。
辛いことを避けるように生きるのではなく、
辛いときは
辛さを抱えながら顔を上げじっと前を見る意志を養うチャンスとすべきである。
辛さと同じだけやがて喜びや嬉しさがやってくるのであるから。
二年間辛い思いをした彼女は
今最高に幸せであり、希望に満ちている。
辛さをしのぐ経験をした分
人生を生きていく強さという財産を加えての
価値の高い喜びを味わっているに違いない。
頑張ればいずれ必ずその見返りがやってくる。
今年もう一年頑張ることになった受験生に
心からのエールを送りたい。